6/12~14に企画されていた『母島遠征パドリング』が、前線の南下による荒天のため延期となりました。
遠征での航海の安全を願い、たくさんの方が編んでくれたレイ。海況が少し落ち着いた6/13早朝にクルーが集まり、編んでくれた方々への感謝の気持ちを込めて海へ放ってきました。
昨年扇浦に仲間入りしたOC-6
昨年、小笠原返還50周年記念の企画により、6人乗りの新しいアウトリガーカヌーが父島と母島に1艇ずつ届きました。
レース用にデザインされたスタイリッシュなカヌー。
父島では昨年9月にお披露目と進水式、子どもたちも交えた試乗会が行われました。
要会の掲げる『小笠原の伝統であるアウトリガーカヌーを通じてこの素晴らしい海と伝統を守り、後世に伝えていく人材を育てていきたい』という思いをメンバー全員で再認識し、アウトリガーでの活動が活発に動き出しました。
10年ぶりの母島遠征を計画
父島のカヌーには『ike-kai』(イケカイ)・・・ハワイ語で『海を知る』、母島のカヌーには『Beluga』(シロイルカ)と名付けられ、同時に届いたこのカヌーを用いて父母合同の企画が練られました。
そして、父島・要会と母島・カノークラブのメンバー合同で父母間の海を一緒に渡ろうということになりました。
要会の古株メンバーは、10年前に6人乗りのカヌーで母島へ渡った経験があります。その経験と知識を活かして潮汐表や過去の天気のデータを調べ、梅雨が明けて海が凪ぎる6月中旬の小潮周りであり定期船おがさわら丸の出港中ということで、今回の日程が挙げられました。
これは、10年前と同じ潮周りです。
10年前と違うのは、全工程を同じメンバーで漕ぐのではなく、途中でメンバーチェンジを行いながらできるだけ多くのメンバーで漕ごう、というところ。これにより、60キロを漕ぐ体力には自信のない、要会・レディースの参加も可能になりました。
話が詰められたのがゴールデンウィーク直前だったので、1ヶ月半後の遠征に向けた体力&チームワーク強化の練習が組まれました。
早朝5時、金曜夕方、週末など練習会を増やし、職種のバラバラなメンバーが少しでも多くコミュニケーションをとれるようにとそれぞれが仕事やプライベートを調整して集まり、一緒に漕ぎ、結束を固める努力をしてきました。
海況が危ぶまれた1週間前
『今年は夏が遅い』と言われている今シーズン。
遠征予定1週間前のミーティング時には、停滞前線が北へと上がり切らず、予定していた日程に前線がかぶってくる予報になってきました・・・
でも、1週間先の予報は変わる可能性もあります。
クルーの家族や今回の遠征を応援してくれる方々は、船の出発地点である扇浦に集い、航海の安全を願って、クルー全員と船のためにレイを編んでくれました。
遠征延期の決定と、応援してくれた方々への感謝を込めたショートパドリング
メンバーの願いは届かず、遠征予定2日前になっても荒天予報は変わらず。 残念ながら、今回は中止にして日を改めることになりました。
結果、12日は暴風雨で海も大時化。
『これなら行けたかもなー・・・』という微妙な天気ではなくここまで荒れてくれると、心残りも全くなくてよかったのかもしれません(笑)
唯一の心残りは、オハナ(家族)が編んでくれたレイ。
難しいレイを、時間をかけて編みあげてくれたオハナのみなさんへの感謝を込めて、海が少し落ち着いた13日の早朝に来られるメンバーが集い、海へ漕ぎ出しました。
まだ風が強くて遠出はできないので、要岩の手前でレイを放ちます。
母島までの道のりを応援し、頻度の高い練習参加へ協力してくれた家族や友人のみなさん、ありがとう!
次回の遠征へ向けた日程の候補も挙げられたので、チームワークとパドル技術・体力の更なる向上を目指して精進していきます。
第21回貞頼杯・カヌーレースの準備
遠征計画が延期になったとはいえ、意気消沈している場合ではありません(笑)
1ヶ月後にせまった『第21回・貞頼杯 人力発見海洋レース大会』に向けてのキッズ・カヌーの指導や練習会の準備など、予定は盛りだくさん。
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